クレドの役割、クレドが必要なタイミングを事例と合わせて

組織管理のシンプル化戦略

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及川 宗峰

及川 宗峰

【シンプル化戦略コンサルタント】経営者の相棒として20代の頃から365日経営現場へ。経営者の時間をつくるため、戦略を凝縮してシンプル化するのが得意技。自社独自の世界観を込めたワンフレーズにする「あいことば(R)」を開発。経営者だけでなく、幹部・管理職も「1秒で判断」し、社員・スタッフが自ら考え育つ「考える組織をつくる1秒マネジメント」として提供。専門はシンプル化戦略。

経営者が組織をまとめる上で、従業員との意識のギャップ、行動のギャップは、痛いところでしょう。

・なんで何回いってもわからないんだろ?
・こっちも言いたくないが、大事な話が小言のように聞こえているようだ
・返事はいいが、よくわかっていないようだ

こういうグチが聴こえてきますね。

逆に、従業員からすれば「何で私が、この仕事やらないといけないの?(何のためにやってるの?)」という疑問を持っている場合もあります。プロ意識の高い人ほど、このような葛藤を抱えているケースをよくみかけるのです。

仕事に対する意識が高いにも関わらず、なぜ、行動の違いがでるのでしょうか。
意識の違いを感じてしまうのでしょうか。

それは、お互いが持っている情報の違いと、視点の違いによるものです。
これらを一言で言えば「視座の違い」と言えます。

これは「自分達の会社の仕事が何なのか?」が伝わっていないために起こることが多い。

「どこを目指しているのか共有したい」「社員が自ら考え、行動するようになったらなあ」

このような時に、クレドが必要となります。

 

クレドの役割

ズバリ、クレドを使うのは「形ある行動規範」を定めることで、組織をまとめる。
そして、一丸となって次の事業成長に向かう体制をつくるためです。

クレド導入のタイミング・背景を実例を通じて

1)成熟事業から新事業

2013年頃、ある経営者の相談を受けました。聞けば、20年ほど続けていた事業をやめたとのこと。
年商1億ほどの事業で、その前、数年はかなり好調でしたので、急な話で驚いたことを覚えています。

しかし、ライフサイクルに照らしてみると、その翌年から成熟~衰退へ。
結果として、これはベストなタイミングでした。
事実、翌年から単価が半額になり業界は大統合が進んでいったのです。

その経営者は新事業をスタートしようとしていましたが、そこで行き詰まっていました。
それから方向性を定め、戦略を構築し、新たな事業、組織をつくっていったのですが、その際の求人や組織構築で、クレドによる方向性の共有、価値観の共有が効果を発揮しました。

このように、クレドは、新事業による再成長が必要な段階での意識統一に、その役割を発揮します。
組織が大規模化し、事業は停滞した時、起業家の大きなエネルギーが必要ですが、そのエネルギーで組織を動かしていくためには意識統一が欠かせないのです。

2)事業の急成長によって、人数が急増化。

ある経営者との相談で、こんな話がありました。「最近、ちらほら、こんな話がきこえてくる」
要するに、人が増えた、事業部が増えた。意識統一ができなくなってきた、組織の風通しがわるくなった。ということです。

背景としては、規制緩和で10年ほど成長の局面にあった事業。
初期メンバーと、途中で加入したメンバーでは、やはり考えの共有度合いが違っています。

志をもって事業を立ち上げた場合、創業期からいるメンバーは、ある意味、特別なのです。
組織マネジメントを何もしていなければ、途中加入メンバーに、創業メンバーほどの理解を求めるのは、酷という以外の何ものでもないでしょう。

ましてや「中途採用が、自分の基準(前の会社はこうだった)」で、仕事を進めて困る。
何もしなければ、このような状態になるのは、当たり前です。

こういったケースでも、クレドなどの価値観、行動規範の共有は、効果を発揮します。

なまじ、仕事の流れが見えているだけに「業務のシステム化(コンピュータ化)」や「マニュアル化」を進めたくなる経営者は多きですが、混乱を収束するためには、混乱を起こしている要因を取り除く必要があります。

混乱を取り除くのは「本来やるべきことをやる」というだけの話です。
方向性を定め、共有するために、やるべきことは多々あります。

3)事業立ち上げ後や、1つの方向性に集中するため、組織を1つにまとめるため。

法人の立ち上げから30人オーバーの人数を雇用する経営者がいました。
ある意味、運がよかったのは、はじめからマネジメントの仕組みを取り入れた事です。
(通常は、何もしないため、大混乱に陥ります)

マネジメントの仕組みがうまく導入されれば、1年で業務の流れがまとまり、2年目に入る頃には、管理職クラスに仕事を任せられる体制ができます。

組織管理のシンプル化戦略、という観点では?

戦略とは「やらないことを決める」ことです。

組織管理(組織マネジメント)においても、シンプル化するためには、やらないことをまず決める必要があります。

そのおおもとには「あり方」というのがあります。「我々の組織が、どうあるべきか?」という事です。

どうあるべきかを決めることで、1番らくになるのは、実は経営者です。

経営スタイルが定まるからです。それに沿って、戦略の方向性も定まります。

まずは、どうあるべきかを定めるため、逆に「我々の組織・仕事は、どうあってはならないのか?」ということを考えてみてください。

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